電通の2次面接を理系の僕が通過した理由


電通の2次選考についてなぜ僕が通過したのかを出来る限り考えいきたいと思います。

今回は長文になってしまいましたが、その分有力な情報がたくさん書いてあるので是非見ていただきたいです。

2次選考がGDということを知らなかった

電通って本当にトリッキーな面接をするじゃないですか。面接前に名刺渡されて、面接官にその名刺を一言添えて渡すとか。

ほんでもって、電通って「面接」って言わないで「選考」って言うんですよ。だから1次選考は面接だったけど、2次選考は面接なのかGDなのか分からないわけ。てっきり僕は面接だと思っていたのだけれど。

でも、振り返ってみるとあのときにGDじゃなくて面接だったら通過していないだろうなと思います。その理由は後ほど。

なので、これから電通を受ける人たちは面接と選考を区別して欲しいとおもいます。



GDまでの流れ

11時くらいだったかな?電通本社に到着。

到着するや否や、1階の電通ホールに誘導され、「Cの席に座ってください。」と言われました。集合時間ギリギリだったので、たっくさんの就活生が。。会場に何人いたかは忘れましたが、全日程でGDを受けたのは約700人くらい。

てくてくてく。Cの席へ向かいます。

 

席には6人が座っていました。女性が3人、男性が3人。

 

こんちわっす!!

 

部活動で培った、明るくて大きな挨拶を発動。そこからなんとか話の輪に入ることができたのは良かったのですが、話を聞くうちにどんどん焦りが募る。

 

だって7人中4人が帰国子女だったんだもん!

 

これにはまじで焦った。しかもそのうち1人は昨日帰国してきた模様。「とっさにホスピタルとか英語が出ちゃうよね〜」なんて言ってたな。ホスピタルなんてそもそも使うことあんまりないやろ!

 

そんなこんなで時間になり、GDのはじまりはじまり。

 

GD(グループディスカッション)の内容

GDはあるお題に対して7人1組になって、知恵を絞ってアウトプットを出すというもの。

僕たちのテーマは、「手紙を贈りたくなるアイデアを考えよ。」だった。

(ちなみに他の日のGDのテーマは、「つゆが待ち遠しくなる様なアイデアを考えよ。」みたいなテーマだったと思います。)

 

時間は約90分で(正確な時間を忘れてしまいました、すみません)、机には発表用の用紙、ペン、メモ用紙、付箋など。

 

GDスタート!!

 

発表用紙をみると、以下のような記入欄が。

  • アイデアのタイトル
  • ターゲット
  • 具体的な施策

 

まず、誰かが時間配分の話をし始める。そしてある女性は書記担当を申し出た。ポイントを稼ぎにきたようだ。

しかし僕は思った。

 

タイムキーパーや書記を担当するだけで電通に受かるはずがない!

 

と。

だから、僕はそのような面倒な仕事は受けないでおこうと思っていた。その代わり、アイデアのアウトプットで一か八かの勝負にかけるつもりだった。

 

電通のGDって他の企業とは少し異なるな〜って思うところがあって、チームワークを重視したり、話を聞き上手だったりってのが通過する決定打にならないと考えています。もう1つ上の次元で見られていて、鋭いアイデアを出せるかということが非常に重要になってくるんですよね。

 

まず、机にある付箋を使って、5分で手紙のメリットとデメリットを出しあった。

メリットは、

  • 手書きで書くと気持ちがこもる
  • 手紙の返信が来るまでの時間のドキドキ感(文通)
  • 年賀状や暑中見舞いなど、日本の文化を重んじている
  • 絵はがきなど、自分自身でカスタマイズが出来る

という感じで、逆にデメリットは、

  • すぐに届かない
  • 相手が読んだのかが確認不可能
  • 手間がかかる

といった意見が出ていたと思います。

テーマは「手紙が送りたくなるアイデアを考えよ。」なので、これらのメリット、デメリットを通して、なぜ僕たちは現状として手紙を送らないのか、送りたくならないのかを考えることにしました。

ここで僕が意識していたことは、消費者のインサイトを探り、そこから答えを出すということです。インサイトとは、以下のようなこと。

インサイトとは、消費者の行動や思惑、それらの背景にある意識構造を見ぬいたことによって得られる「購買意欲の核心やツボ」のことを指す。「顧客インサイト」や「消費者インサイト」など、対象による消費活動や購買意欲を促す潜在的な欲求のスイッチ。AIDMAのDesire(欲求)をAction(行動)へと変化させる要因を確定させることで、消費活動や購買意欲を促進させる商品の開発や効果的なサービスを実施することができる。つまり、消費者が置かれている生活環境を理解し、共感し、それによって考えられる消費者が欲しているもの、行動を理解すること。                     https://www.synergy-marketing.co.jp/glossary/insight/

今回でいうと、手紙を送らない理由として、相手に届くのに時間がかかるからという機能面は潜在的ではなく顕在的な理由なので、消費者のインサイトではないと思います。

 

ではなぜ手紙を送らなくなったのか。

こういうときは、まずホンネで自分に問いかけます。手紙ではなくメールで済ませようと思う理由、、、なんだろう。。。

 

もしかしたら、無意識に気恥ずかしさを感じているのかもしれない!

 

手紙を送るって正直なんか恥ずかしくないですか?ラブレターとかはもってのほかですが、例えば親やお世話になった先生とかに手紙を出したり、最近全然会っていない人に手紙を出す。正直めちゃ恥ずかしいなと思いました。

これはもしかしたら男性だけかもしれません。だって中学生のときとか、女子って手紙を授業中に渡し合ったり、手紙交換が頻繁に行われていたから。

 

この案を皆に提案したところ、即採用。(よっしゃ)

正直、このアイデアの軸となる部分で自分の意見が採用されたことは、非常に良かったなと思いました。なぜなら、意見が通った話は自分の得意なフィールドなので、今後も僕の意見が採用されやすいからです。要するに周りの意見と自分の意見は重みが違ってくるということです。

軸(今回は恥ずかしさ)は後から変更することになると大変なことになるので、みなが納得する太い軸でなければなりません。時間をかけるべきフェーズかと思います。

 

続いて、どのターゲット層を狙うか?ということです。

ここで僕が意識していたことは、ターゲットは出来るだけ具体的の方が良いということ。これは、電通がGD(グループディスカッション)の練習会(就活解禁前)に参加した時に得た情報です。例えば「20〜30代の新人〜中堅サラリーマン」というターゲットでも曖昧です。全国に20〜30代の新人〜中堅サラリーマンなんて山ほどいます。

ターゲットの設定例は、「20〜30代の都心で朝に電車通勤をしているサラリーマン」。これは良いかと思います。「どの層の、どこで、いつ、なにをしているだれか」ということを自分が思っているより限定的に絞っちゃっていいと思います。

 

今回で言うと、恥ずかしさを感じる年代はどの層か。ということを考えました。

若い世代ということはなんとなく分かりますよね。思春期の人とか。でも10代の思春期の男性だと曖昧。ということで、もう1つ条件を考えてみました。

手紙の良さを分かっている年代。それは、いまの大学生世代が適当なのではないかという話になりました。今の大学生世代は、手紙が普及していた時代と廃れた時代の両者を経験している年代。

その良さというものは、今でも覚えています。でも送るきっかけがない。きっかけが欲しい。

 

加えて、大学生は社会人になる直前。両親へのありがたみはふつふつと感じています。(でも手紙を送るのは恥ずかしくて出来ない)

 

よって、「親に感謝をしているけど恥ずかしくて出来ないが、手紙の良さを知っていて、きっかけ次第では手紙を送りたいと思っている大学生」というターゲットに一旦決まりました。(これは後で若干変わりますが)

 

 

次に具体的な施策についてです。これは要するに、どのようなきっかけを作るかということです。

僕らのグループはこのきっかけ作りに非常に苦労しました。ここまで凄くよい感じで来ているのに、最後にお尻をうまくまとめなければ全てがおじゃんになると言っても過言ではありません。

 

正直ここのきっかけ作りに関しては、僕は貢献することが出来なかったという印象です。周りのメンバーに助けてもらいました。

最終的に決まった具体的な施策は、

  1. 卒業式に家族で写真を撮って、すぐに現像する
  2. その写真の裏に文字を書くスペースがあり、そこに親への感謝の気持ちを記す
  3. その卒業手紙を提出することで実家にその手紙が届く

というものでした。この施策によって、きっかけを半ば強制的に作り、恥ずかしさを半減しようという魂胆が隠されています。

このイベントは、富士フィルムと郵便局がタッグを組んで行うということも(出来るか出来ないかは置いておいて)決まりました。

 

この具体的な施策から逆算して、ターゲットは「親に感謝をしているけど恥ずかしくて出来ないが、手紙の良さを知っていて、きっかけ次第では手紙を送りたいと思っている大学4年生」に修正しました。

 

ちなみに、最後のまとめの時間は長めにとった方が良いです。風呂敷を広げることは簡単ですが、まとめるのは意外に時間がかかります。今回で言えば、90分のうち30分はまとめにとってもよいでしょう。

最後に5分間の発表がありました。人事の社員が1人を指名し、その人が発表するのです。

僕は話すのが決して上手ではないので、指名されたくないなと思っていました。幸運なことにメンバーのなかで1番発表がうまいであろう人が指名され、素晴らしい発表をしてくれました。

もし、発表に自信がない人は立候補制だとしても手を挙げなくて良いと思います。発表がうまいのは確かに重要ですが、そこで無理してまでやることはありません。他の場面で活躍しましょう!

 

発表後、人事の社員からフィードバックをいただきました。

フィードバックとしては、

  • 恥ずかしさに焦点を当てたことは良い
  • 卒業写真というイベントできっかけをつくり、その恥ずかしさを半減させたことは良い施策
  • ターゲットはこれでも良いが、大学4年生に限定せず、高校3年生なども含めて良いのではないか?
  • 発表は分かりやすくて良かった

 

ターゲットを具体的にし過ぎなところを少し指摘されてしまいましたが、ものすごいがばがばになるよりかは全然良いと思います。



まとめ

今回は電通の2次選考であるGD(グループディスカッションについて)の内容や通過するコツなどを書きました。

まとめると以下のようになります。

  • タイムキーパーや書記は別にする必要はない
  • 最初の軸決めは妥協せずに決める
  • 軸決めで自分の意見が採用されれば軌道に乗れる
  • 消費者のインサイトを捉えることが重要
  • ターゲット設定はより具体的に
  • まとめは少し多めに時間をとること
  • 発表が苦手な人は無理をしない

これらがGDを通過するために必要なことだと僕は思いました。

2次面接に続いて、電通の3次面接についての記事も是非ご覧ください。


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